近日中に住みびらきスペースオープン@兵庫の最北端 【番外編】
ひさびさのブログ更新ですが、いきなり番外編です。
はじめましての方も多いと思いますので、ご挨拶から。兵庫県の最北端、豊岡市というところで地域おこし協力隊として活動している、斎藤と申します。
バックパッカーから出版会社やWEBメディア編集勤務を経て、兵庫の最北端まで流れ着きました。
地域おこし協力隊の任期3年も来年(2022年)3月で終了します。
任期後は豊岡市で住みびらきスペースを始めたいと思い、先駆け的存在であるギルドハウス十日町さんを見学させていただきました。
今回は、ギルドハウスさんを訪問した時の思い出話と、私が始める予定の住みびらきスペース「タコルーム」について書かせていただきます。
ギルドハウス十日町さんとの出会い
地域おこし協力隊(総務省が創設した、地域活性化のための制度)の任期は2022年3月まで。終了後の活動として、シェアハウスやコミュニティスペースの運営を考えており、いろいろと調べる中でギルドハウス十日町の存在を知りました。
「これは1度見に行かなければ!」突発的に思いついた私は即座にFACEBOOK経由でメッセージを送信。突然の連絡にも関わらず、ギルドマスターの西村さんは快く受け入れてくださったのです。
シェアハウスともゲストハウスとも違う、不思議な空間
街中から山道を運転すること15分、趣ありすぎな物件が見えてきました。看板も特になく、猛烈に漂ってくる秘密基地感。
今まで国内外で訪れてきた、どのゲストハウスとも違う不思議な空間。
最初は圧倒されましたが、徐々にカオス空間の虜になっていきました。
住人の方がギルドマスターのジュニアをあやしていたり、過去に滞在した人とギルドマスターが共同でアプリを開発していたりと、ゲストハウスやシェアハウスでは見られないようなシーンも。
「お客さんとサービス提供者」という関係ではなく、疑似家族のような深い関係性がギルドハウスにはありました。
お金だけではない関係を築くことで、新しい仕事が生まれる可能性もある。
「これこそ自分のやりたいことだ」自分の目指す方向が定まった気がしました。
自分のスペースでもこんな関係を築けたら最高ですね。
豊岡市でオープン予定のスペース「タコルーム(仮称)」について
現在地域おこし協力隊として活動している兵庫県豊岡市にて、近日中に住みびらきを開始する予定。「多業」「コミュニケーション」をテーマとする空間「タコルーム」という名称で運営する予定です。
私は今まで、不動産会社や出版社勤務、地域オリジナルブレンドコーヒーの開発など、いろいろな仕事を手掛けてきました。今後はそれらの仕事を続けつつ、訪れた方に豊岡の良さを知ってもらったり、新しい関係を築くためのスペースをして運営していきたいと考えています。
2021年12月現在は物件を借りて、準備をすすめています。手伝ってくださる方はもちろん、遊びに来てくださる方も大歓迎ですよ。
兵庫県の最北端、豊岡市について
神戸とは同じ兵庫県でも車で2時間以上離れている豊岡市ですが、温泉あり、スキー場あり、海水浴場あり、お蕎麦の名所ありという四季を通じて楽しめる町なんです。
大都市圏のどこからも遠いですが、もし来てくださったらぜひタコルームに滞在してほしいですし、楽しんでいただけるようにご案内させていただきます。
皆様のお越しをお待ちしています!
ヨハネスブルグの安全地帯、白人居住地を目指せ! ~アフリカ旅行記㉕~
超犯罪都市、南アフリカのヨハネスブルグのバスターミナルに到着して、震えながら過ごした前回 ↓
1.勇気を出して外へ・・・
(かつては)世界最凶都市と言われた、ヨハネスブルグ。おそるおそる安全地帯のバスターミナルから外へと、慎重に踏みだす。
見たところ、凶悪そうな眼付きの人間はいない。どこの国にもある、普通のビル街だ。
ただ、我々のような黄色人種は他にいないので、相当に目立つ存在であるのは確か。どこからか狙われているのではと再び疑心暗鬼に陥る。
なんかやたらと見すぼらしいビルが・・・。世紀末な香りを感じる。こんなに窓が開いているのはなぜだ?そんなに空気が悪くて換気の必要があるのか?
早くこんなところとはおさらばして、安全な宿に逃げ込みたい・・・
2.まるでビバリーヒルズ?一転平和な風景が・・・
予約しているゲストハウスへと向かうべく、足早にバスへと乗り込む。
バス停が四方を覆われているあたりのも、襲われるのを防ぐためなんだろう。
3.地獄脱出!郊外には「白人の天国」が
バスに乗り込んで約10分、ヨハネスブルグの中心街を離れると・・・
まるで海外学園ドラマに出てきそうな、緑あふれる風景に豪華な住宅があちらこちらに。
そして何より、ここまで旅行者を覗いて黒人ばかりだったのに、バスに乗っている人も街を歩く人も白人ばかりだ。これが白人居住区というやつか。
アパルトヘイトが廃止されたものの、黒人・白人の貧富の差がすぐに埋まるはずもなく、強盗行為が頻発。
中心街はこんなんで埋め尽くされてしまったがために、富裕層の白人は郊外へと移り住んだという。
大都市の中心部が丸ごと見捨てられる、なんて世界でも珍しいのではないだろうか。
4.天国ゲストハウスへ到着!1000円で超ハイクオリティ
ほどなくして、宿泊予定のゲストハウスに到着する。
美しい庭にプールまで着いている。さっきまで北斗の拳の世界にいたはずなのに、
なんだこの落差・・・
かわいい猫ちゃんも。
フレークにスムージーまでついて、宿泊料はなんと10ドル!
日本円にして1000円強というから驚きだ。
オーナーのおじさんは裕福そうな白人なので、なかば道楽としてやっているのかもしれない。
ヨハネスブルグに着いたときはどうなることかと思ったが、ここは本当に天国だ。
5.やっと安息の地に着いたのに・・・
胃に穴が開くような思いでここまで来た。
アフリカ入りする前から心配だった、ヨハネスブルグ。やっと安全なところまで来られた。
後は、2日後の南米・チリ行きフライトまで猫ちゃんと遊びながらのんびりすればいい。
猫ちゃんを膝に乗せ、快適なWI‐FI環境でスマホを眺める。
のんびりと流れる時間・・・
しかし・・・暇だ。
やることがない。
そうだ、街に出よう。
我々が選択したのは、あの凶悪都市・ヨハネスブルグ中心街へ戻るという、イカれた選択肢だった。
「昼間なら強盗もおらんやろ」
希望的観測と怖い物見たさで、再びヨハネスブルグの中心街へと戻ることに。昨晩、震えながら過ごしたバスターミナルの恐怖はわずか2時間で消え去ってしまった。
人間は一度平和のありがたみを享受すると、今度は刺激を求めるようになってしまう。
我々の平和への感謝の期間は極端に短かったが。
貴重品を全て宿に置き、再び北斗の拳の世界へ・・・
恐怖の街 ヨハネスブルグに到着 ~アフリカ旅行記㉔~
終盤に差し掛かって中断していた、東アフリカ旅行記。
ヨハネスブルグへ向かうバスの中で、洗脳ビデオを見続けた前回 ↓
触るだけで半身不随の人が歩けるようになったりと、ツッコミどころオンリーな内容だった。
1.ヨハネスブルグのバスターミナルに到着
ジンバブエから南アフリカへ入国。日本人はビザ不要なので問題なく通過できた。
そして国境からさらに数時間──いよいよ到着してしまった。恐怖の街、ヨハネスブルグに。
アフリカを陸路で進み続け、次の目的地である南米・チリに向かうためにはどうしてもヨハネスブルグの空港へ辿り着かねばならない。
「リアル北斗の拳」
「強盗遭遇率150%」
事前にこの上なく物騒なワードばかり聞いていた、ヨハネスブルグ。
「地球の歩き方」にもこんな記述が。
南アフリカの強盗は頭を使わず身体を使う。ターゲットに集団でタックルし、倒れたところを身ぐるみ剥がす「タックル強盗」が横行している。
こええ・・・。
現在は南アフリカ政府も治安回復に力をいれており、サッカーの南アフリカワールドカップの際に強盗・犯罪者の一斉摘発を行ったらしいが、まだまだこの地を訪れるのは怖い。
バスターミナルに到着。皆怪しく思えてくる。
当然、深夜に出歩くのは危険なので、バスターミナルで夜を明かすことにした。
警備が厳重なターミナル内であれば、襲われる心配はない(と思う)。朝まで今後の方針を考えることに。
薄暗いターミナルの中で、スマホをいじりながら夜が明けるのを待つ。
時間がたつのが普段の何倍も遅く感じる。
その間も、次々と怪しい顔立ち(に見える)男が「タクシーはどうだい」「荷物を運ぼうか」と声をかけてくる。
付いていったら、身ぐるみはがされる予感しかしないので、当然丁重にお断りする。
2.意を決してターミナルから外へ
「眠ったら襲われる」
目の前にいる人すべてが怪しく思える──そんな疑心暗鬼に襲われながら、ただひたすら時間が過ぎるのを待ち続けた・・・。
売店で買ったチキン弁当で腹ごしらえ。普通にうまかった。
早く空港に行ってこのやばそうな町から脱出したい。
睡魔に襲われながらも耐えきった数時間。
ようやく外が明るくなってきたし、いつまでもここにいては埒が明かないので、先輩に荷物を預けて外へ偵察に出かけることに。
お金は1ドルも持っていないから万が一強盗に襲われても大丈夫!
絶対遭いたくないけど。
3.意外と・・・安全?
いよいよ、安全圏であるバスターミナルから外へ出る。
RPGでセーブポイントからモンスターだらけのダンジョンへ飛び出すようなもの。
飛び出した瞬間にゾンビのように強盗が寄ってくるかもしれない──震えながら、入り口から一歩を踏み出す。
よくあるビジネス街の風景だし、特に危険はなさそう。
白昼堂々強盗が現れるというのは、やはり昔の話だったようだ。
バスターミナル内で待機している先輩の所へ戻り、見た限りでは危険がなさそうな旨を報告。予約しているホテルへ向かうべく、再び外へと踏み出した。
ヴィクトリアフォールの水量がピンチ?100年ぶりの干ばつ・・・
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6344818
ジンバブエ&ザンビアの国境にあるヴィクトリアフォールの水量が、異常なほど低下しているらしい。
100年ぶりの干ばつとのことで、水量の少なさが水力発電(国民への電力供給)へも影響しているとのこと。
1.かつては迫力満点だったヴィクトリアフォール
アフリカ・ジンバブエとザンビアの国境に流れるヴィクトリアフォールは、ナイアガラの滝・イグアスの滝と並んで「世界三大瀑布」にも数えられる、両国屈指の観光スポット。
3年ほど前に世界一周していた際に訪れたが、とにかくその水量がすさまじかった。
激しい落差から打ち付けられて跳ね上がったしぶきは上空まで舞い上がり、雨のように降り注いだ。
場所や天候によっては常に虹がかかっていることも。
まさか晴天でずぶ濡れになるとは思いもしなかった。
この時一緒にいた大学の先輩にいたっては、雨除けのためになぜか持参していたダッチワイフでふりしきる飛沫を防ごうとしていたという。なお、かけらも防げなかった模様。
2.歴史的な規模の干ばつで大ピンチ!
とにかくすさまじい水量が脳裏に焼き付いているヴィクトリアフォールだったが、なんと2019年12月のニュースによると、100年に1度クラスの大干ばつで以前とは比べ物にならないほど水量が減ってしまっているという。
ヴィクトリアフォールには、ヨーロッパ・北米の先進諸国から大勢の観光客が押し寄せる。滝の迫力が半減してしまっては、両国にとっては大打撃だろう。
正直、自分の場合もヴィクトリアフォールだけを目当てにザンビアへ行ったようなものなので、同様にヴィクトリアフォールがいまいちなら行かないという人も多いと思う。
また、水力発電のエネルギー源ともなっているので、停電が発生する可能性も高まるだろう。
日本は先日の巨大台風で千葉などが停電に見舞われて大パニックになったが、アフリカでは停電は日常茶飯事と言えるほど電力状況は悪い。
これ以上電力の供給環境が悪くなったら、生命の危機にも直結するのではないか。
ジンバブエなどは、せっかくインフレや経済不況から立ち直りつつあっただけに心配だ。
ワシントンナショナルズ、ワールドシリーズ初制覇!
ワシントン・ナショナルズ、2019年ワールドシリーズ初制覇!メジャーで唯一観に行ったことがある球団だけに感慨深い。
鬼のように強いアストロズに3連敗したときは完全に終わったと思ったけど、そこから奇跡の4連勝。
最終第7戦はグリンキーVSシャーザーという熱すぎる両先発に加えて、継投でもお互いエース級を次々投入。しかも元DeNAのアストロズ・グリエルが先制ホームランを打つという激熱展開に興奮して、更新できてなかったブログを再開してしまった。
しかも、ブライス・ハーパー移籍した年に初のリーグ優勝&ワールドシリーズ優勝というのが、本当にすごい。
荒々しかったエースのストラスバーグも、髭を蓄えたせいかすっかり貫禄が出て、コントロール重視を重視した大人のピッチングをするようになった。
大満足!
イランへの渡航したせいでアメリカへの入国禁止だったから去年・今年とMLB観戦に行けなかったけど、来年2月には渡航禁止が解けるのでまた観戦しに行きたいな。次はエンジェルス・ドジャースあたりか。
ブログ完全にサボってたくせに、久々の投稿が野球ネタというwこれを機に、アフリカ編で止まってたブログを更新しようかな。
もはや教祖!半身不随も全盲も治すアフリカの英雄「パスター・クリス」 ~アフリカ旅行記㉓~
ジンバブエ ラストナイト。芋虫食ったり、路上でビール飲んで怒られたり ↓
1.アフリカ編のラスボス・恐怖のヨハネスブルグへ
1か月近くかけてきた東アフリカ編もいよいよ終盤に。最後はバスで南下して、アフリカ三大危険都市・ヨハネスブルグへと向かうことになる。
ヨハネスブルグ──
ダル・エス・サラーム(タンザニア)とナイロビ(ケニア)と並んでアフリカ三大危険都市に数えられる恐怖の街だ。
その恐怖伝説は枚挙に暇がない。
- 強盗遭遇率150%
街を歩けば必ず強盗に遭う。二度目に遭うかどうかは運次第 - 入ると絶対に死ぬビルがある
犯罪者たちに乗っ取られたビルがあり、一般人は入った瞬間に射殺される - ホテルが襲われ、宿泊客「全員」が強姦される
夜にホテルが襲撃を受け、「男も女も」構わず全員が強姦される
等々、恐ろしすぎる伝説が語り継がれている。
命知らずアピールをしたいわけでもないので、この街に行くのは避けたかった。しかし、南米に向かう飛行機が、ヨハネスブルグ発しかとれなかったのだ。
恐怖に震えながらも、ヨハネス行きのバスに乗り込む。
2.バスに日本人が乗ってると狙われる?
ジンバブエのブラワヨからヨハネスブルグまでは、約10時間ほど。
バスに乗って自分の席を見つけたのだが、何かがおかしい。
なぜか我々二人の席が両方とも通路側なのだ。
普通なら二人組には通路側・窓際をあてがうか、窓際席を前後であてがうはず。乗車率も7割弱といったところで、十分に余裕もあった。
不思議に思って乗務員に理由を聞いたところ、
「日本人が乗っていることが分かると、強盗に襲われるから」
とのこと。
ヨハネスブルグの治安はよくなっているとは聞いているが、怖すぎる・・・
3.生ける伝説!その名はパスター・クリス
バスの中では、30分ほどのDVDがエンドレスで流れていた。
「パスター・クリス」という有名な牧師が今まで起こしてきた「奇跡」の数々を紹介するという映像なのだが、なかなかにカルト臭かったので見入ってしまった。
↓ 彼がパスター・クリス
両足に障害を抱え、希望を失った少女
しかし、パスタークリスは彼女にエネルギーを送っただけで完治させてしまう。
まさに奇跡である。
↓ 車いすから立ち上がり、恩人・クリスの胸に飛び込む少女
↓ 全盲の少年も、クリスが触れただけで目に光を取り戻す
↓ 会場で奇跡の数々を目の当たりにして、歓声をあげる観客たち。
他にも、寝たきりの老人に触れた瞬間起き上がる、末期ガンを完治させるなど数々の奇跡を起こしていく、パスター・クリス。
もはや一介の歌手を超えた、神にも等しい存在といえるだろう。
彼がいれば、世界の1つや2つ救えるのでは。
そして、この1ループ30分程度ビデオが、ブラワヨからヨハネスブルグまでの10時間の間、延々と流されている。どこぞのサティアンかと思った。
この映像をエンドレスで流そうと決めたバス会社にも、狂気を感じる。
アフリカの人はよほど救いを求めているのかもしれない。
ある意味、ヴィクトリアフォールなみの印象を脳裏に残してくれた映像を眺めながら、バスは恐怖のヨハネスブルグに到着する。
強盗が最も活発に動く深夜に・・・
ジンバブエ最後の夜に乾杯!したら怒られた ~アフリカ旅行記㉒~
長らく更新をサボってしまった。あの有名なインフレ紙幣、ジンバブエドルを手に入れた前回 ↓
1.USドルの補給ポイント ジンバブエ!
ジンバブエは飯もうまいし、人も優しい。
↑ ノリで食べてしまった芋虫。食べた瞬間に吐くかと思ったけど、うまくもまずくもないリアクションに困る味だった。
何を食べてもそこそこうまいし、なにより1ドル~2ドル程度とコストパフォーマンスが抜群。
しかし、最もよかったのは
「USドルがおろせる」ということだ。
ホテルや電車のチケット、サファリツアーの代金など、アフリカでは多くの場面でUSドル払いを要求される。
日本人からしたら考えられない話だが、東アフリカのように経済が不安定な国の人々は、自国の通貨を信用していない。
実際にハイパーインフレに陥ったジンバブエのように、「自国の通貨が紙くず同然の価値にまで暴落してしまうかもしれない」という懸念を常に持っているので、世界的に信用力が高いUSドルを持っておきたいのだと思う。
ところが。アフリカではさまざまな場面でUSドルが必要にも関わらず、街のATMでクレジットカードを使っておろせるのは現地通貨のみ。
必要なのに、補充できない──これは治安・衛生と同じくらい東アフリカ旅行の難易度を大きく引き上げる要因となっている。
ちなみに、日本円は海外では基本的に「ザコキャラ」である。タイや台湾など、アジアの数国やアメリカを除いて、換金レートは非常に悪い。
世界的で断トツに強いのはUSドル、次いで旧フランス領で強いEUROといったところか。
必要なのにおろせない──少しずつUSドルが失われていく恐怖感がつきまとうアフリカにおいて、オアシスとなるのがジンバブエだ。
ジンバブエは自国通貨としてUSドルを使用しているので、ATMからUSドルを補給できるのである。
枯渇寸前だったUSドル紙幣がATMから出てきたときの喜びは、今でも覚えている。
ATMから当たり前のようにお金をおろせる──日本では当たり前すぎて感謝もしないことだが、アフリカではありがたく感じられる。
ブラワヨはジンバブエでもかなり大きい部類に入る街で、そこそこ活気に溢れている。
マーケットではソーラーパネルとか普通に売ってるけど、誰が買うんだろう。
2.ジンバブエの博物館はすばらしい
ブラワヨでは博物館見学に。
博物館見学に興味があったというより、暇だったので時間つぶしに入ろうと思った程度だったのだが、結果的に大当たりだった。
3階建ての広大な館内は、「地球の歴史ゾーン」「人類の歴史ゾーン」「宇宙の歴史ゾーン」といったように、テーマごとの歴史が学べるようになっている。
造形物もハイクオリティで、1日いても飽きない構造になっている。
「所詮アフリカの博物館だろ」
そう思っていたのが恥ずかしい。
3.ジンバブエ最後の夜に乾杯!したら怒られた
いよいよ、翌日はジンバブエを離れて南アフリカのヨハネスブルグに向かうことに。
いろいろあったアフリカも、終盤になってくると柄にもなく感慨深くなってくる。
ジンバブエ最後の夜にささやかな祝杯をあげようと、スーパーでビールを購入する。
早速飲もうと思い、スーパーを出たところで「プシュッ」と缶タブを引っ張ったところ・・・
「〇※▼#◎%*!!!!!」
缶を開けると同時に、怒り狂った複数の住民が向かってくる。
言っていることはわからないが、
どうやら路上でビールを飲んでいることに激怒しているようだ。宗教上飲酒が禁じられているイスラム教徒が多くいるジンバブエでは、人前で飲酒するなど、もってのほかなのだろう。
本当にこの旅はよく怒られるなあ。
自分の宗教の戒律を他人に押し付けるのはいかがなものかとも思うが、トラブルになるのは避けたい。
「ソーリーソーリー」
謝ってから、ビール缶をビニール袋の中にしまった。まあ、その後タオルにくるんでこっそり飲んだけど。
実は、世界でも路上で飲酒する文化がある国は多くない。日本ではコンビニでお酒を買って公園で乾杯するのは当たり前だったが、世界的には非常識な行動である。
自分の出身大学では多くの学生が路上で一気飲みして、高田馬場の駅前を吐しゃ物まみれにした挙句に倒れて寝ている。
この国の人たちからしたら戒律面でも、治安の面でも信じられない光景なんだろうな。
しかし、暑い中外でキンキンに冷えたビールを飲む感覚が味わえにとは。日本に生まれてよかったとあらためて思う。