乗車時間48時間⇒72時間!ザンビアに到着 ~アフリカ旅行記⑱~
タンザン鉄道にひたすら揺られ続けた前回
1.列車内で入国審査
タンザン鉄道乗車後3度目の夜が明けた。
前夜は非常に寝苦しかった。
客室内にはエアコンがないが、夜に窓を開けると蚊が入り込んでくる。そしてアフリカの蚊、特に夜間に動く蚊はマラリアを持っている可能性が非常に高いので、どんなに暑くても絶対に窓を開けるわけにいかなかったのだ。
入国審査は車内で行われる。
入国管理官のお姉さんからのの質問(観光の目的など)に答え、ビザ申請用紙に必要事項を書き込む。
記入後はビザ代50ドルを支払う。
東アフリカはどの国に行っても、50ドル前後のビザ代をとられる。高すぎ。
陸路国境はアジアなどでも経験したが電車内というのは初めてだったので、写真を撮ったところ・・・
怒られた・・・
入国審査中は写真を撮ってはいけなかったらしい。
乗車前に警察から怒られたのに続いて、乗車中も怒られるとは。
ちょっと怒られた以外には特段の問題もなく、無事ザンビア入国。
車内をうろついていた闇両替商にお願いして、タンザニア通貨・シリン
韓国人のおっちゃんに貰ったお金、本当にありがたい。
2. ザンビアのニューカピリムポシに到着
国境通過からさらに数時間、列車はようやくザンビアの「ニュー・カピリムポシ」に到着する。
72時間におよぶ、尻と腰に多大な負担を強いた長い汽車旅が終わりを告げた瞬間だった。
予定時間は48時間だったのに、まさか丸一日も遅延するとは。
車体が古いことや、中国製のため故障の連続だったことがここまでの遅延に繋がったのだそう。
中国はアフリカ諸国で電車以外にも、道路や水道といったインフラを構築してきたがいずれも破損ばかりだ。
世界に「安かろう悪かろう」の粗悪品をバラまくのは勘弁してほしい。
3.ザンビアの首都・ルサカへ
ニュー・カピリムポシ駅の周辺には本当になにもない。
両替商もいないので、韓国人のおっちゃんからお金を恵んでもらっていなかったらバスにも乗れないところだった・・・
ここからさらに数十キロ南下して、首都の「ルサカ」に向かうことになる。72時間の汽車旅が終わったら今度は車移動だ。本格的に尻が痛い。
群がるタクシー運転手からの勧誘を断り、5分の1程度の運賃でルサカまで行けるローカルバス乗り場へ。
乗せられるだけ人を乗せて発進する。過積載などおかまいなしだ。
バックパックを置くスペースなどないので、ヒザの上に置く。10キロ近い荷物が膝を圧迫し続けるのは、なかなかの苦行だった。
そしてGPSで場所を見ていても、なかなか先に進まない。
アフリカに限らず途上国におけるメインの交通手段はバスだ。そしてこのバスは停留所を巡るのではなく、「乗りたいところで止めて降りたいところ降りる」という乗合タクシーのようなシステムになっている。
動いては停まるを繰り返すことになるので、わずかな距離を進むのに膨大な時間がかかるのだ。
足の血管は発進・停車を繰り返すたびに、限界へと近づいていく・・・
夕方ごろ、バスはようやく首都のルサカに到着する。
やっと列車旅が終わって一息つけると油断した後の長時間バスはなかなかに辛かった・・・