アフリカ三大危険都市、ダル・エス・サラームもダッチワイフと一緒なら怖くない ~アフリカ旅行記⑭~
↓ 前回。アフリカとダッチワイフ、ここまで相性がよいとは・・・
1.アフリカ三大危険都市、ダル・エス・サラームへ
ザンジバル島を離れ、フェリーでタンザニアの首都、「ダル・エス・サラーム」へ向かう。
↑ 1等席は待合室も豪華。ダッチワイフのしずかちゃんもリラックスした様子
豪華なフェリー。本当にここがアフリカだということを忘れそうになる。
船は遅延もなく、ダル・エス・サラームの港に到着。
下船時にパスポートチェックをされるのは、タンザニアとザンジバルが互いが「別の国」という意識があるからかもしれない。
実は今回のアフリカ旅に出発する前から恐怖を感じていた都市の1つが、このダル・エス・サラームだった。この街は「アフリカ三大危険都市」として、南アフリカのヨハネスブルグ・ケニアのナイロビと並んで恐れられている。
かつてはヨハネスブルグがアフリカ1危険だったのだが、南アフリカワールドカップで強盗を一斉摘発してからは、ダルエスサラームに強盗が稼ぎ場所を変えてきたという噂も。強盗にもトレンドがあるらしい。
今まで「危険地帯」とされる都市に行ったことはなかっただけに、緊張した面持ちでフェリーを降りる。
2.ダッチワイフが再び活躍
「降り立った瞬間から強盗に遭うんじゃないか」
びくびくしながら、危険都市での第1歩を踏み出す。
しかし、ここでもダッチワイフの魔力は健在。
ザンジバルの住民同様、
「彼女はお前のワイフか?」
「その子を俺にくれよ」
と陽気に話しかけてくる男はいても、
謎の東洋人+ダッチワイフを強盗しようとする猛者はいなかった。
ダッチワイフまじ有能
ダッチワイフがいなかったとしても(普通は持って行かない)おそらく、昼間は強盗も現れないとは思う。
しかし、本来なら心理的にアウェーにならざるをえないアフリカにおいて、「ダッチワイフ」という得体の知れない物を先制パンチの如く見せつけることは非常に有効だ。
「場の雰囲気を支配している」
ような感覚を持つことで、不安は掻き消えた。
「アフリカ旅行にはダッチワイフ持っていくべき」
後日、ダッチワイフを持ってきた先輩が放った言葉だが、本当にその通りだと思う。
3.おしゃれなカフェも多数!Wi-Fi環境は日本以上
「アフリカ=ジャングル」
「アフリカ=貧しい」
出発前にアフリカに対して抱いていた、偏見にだらけのイメージだ。
しかしダル・エス・サラーム市内には高層ビルが立ち並び、街中にはおしゃれなカフェもたくさんある。
カフェにも入ってみたが、Wi-Fi環境や1席当たりの電源数なんて東京よりいいんじゃないだろうか。
都市部においては、ユニセフのCMで流れていたようなワクチンが足りなくて死にそうな子供なんて皆無だし、むしろ心配なのは産業による環境破壊の方だ。
もちろんタンザニア全体を見渡せば薬や食料が行き渡らない地方もあるのかもしれない。しかし日本のテレビ番組は視聴者を驚かせるために、あえてアフリカの貧しい一面だけを切り取って報道しているような気がする。
4.夜はやっぱり怖い
「なんだ、アフリカ余裕じゃねえか!」
出発前は生きて帰れるか心配するくらいびびっていたアフリカだが、徐々に警戒心が薄れてきた。
「危険都市、ダルエスサラームでもこの程度か」
油断すら生まれてきたが、夜になると雰囲気が一変する。
暗闇の中から黒人たちがニヤニヤと笑いながら明らかにこちらを見ている。
まるで我々を「品定め」するように。
「これ、やばいやつだ」
今まで感じたことのない空気だった。
おそらく人気のない路地裏なんか行ったら確実に強盗に遭うと思う。
タクシーの運転手も無言でニヤニヤしながら手招きしてくるのが本当に怖い。
乗ったら最後、身ぐるみ剥がされて捨てられかねない。
この直感を大事にして、夜はホテルの中にこもることにした。
ちなみに先輩は外に出て、ATMでお金をおろそうとしたのだが、周囲の異様な雰囲気を感じてやめたそう。
やはり危険都市は伊達じゃない。
夜間は絶対に出歩いてはいけないと心に誓った。