最弱装備でアフリカへ 東アフリカ旅行記③
◆アフリカは予防接種から
「病気」
アフリカと聞いて多くの日本人がまず想像する単語ではないか。
劣悪な衛生環境、マラリアを運ぶ蚊、(日本と比べれば)十分でない医療環境・・・
まず数々の予防接種を受けることからアフリカ旅行は始まる。
今まで数多くの世界一周経験者と知り合ってきたが、アフリカを避ける人が7割以上だった。ヨーロッパや南米と比べて見どころがそう多くなく、航空券も高い、さらには多くの予防接種を受けなければならないとなると敬遠されるのも頷ける。
◆まさかの予防接種1種類で挑むことに
アフリカで必要な予防接種は多岐にわたる。
・黄熱病
・A型肝炎
・狂犬病
・破傷風
・腸チフス
・マラリア ※予防薬
これだけの注射を打つには時間もかかるし一発10000円ほどという高額な費用もかかる。
自分が会社員だったらこの手間だけでも、アフリカ行きを考え直したくなるところだ。
さて、出発まで時間もないので急ピッチで予約を入れようと思ったのだが、そこで驚愕の事実が発覚。
なんと複数種類の予防接種は同時に受けられないのだという。しかも一度受けたら、次の予防接種までは1週間以上空けなければならないそうだ。完全なリサーチ不足で先が思いやられる。
正直焦った。とりあえず黄熱病だけは受けないとアフリカ諸国には入国できないので優先的に予約する。
また、A型肝炎にはインドから帰国した際に感染して完治した経験があるので、抗体があるので不要だった。あとは破傷風くらいは受けておこうと思ったのだが、注射には病院によって受けられる日が決まっている上に在庫がないということも多々ある。結局狂犬病も腸チフスも受けることが出来ず、黄熱病の注射とマラリア予防薬の処方を受けただけでアフリカに旅立つことになってしまったのである。
もはやラスボスにピストル一丁だけで挑むような気分だった。
逆に言えばインドに関しては一切予防接種を打たずに行ったわけで、無知とは怖いものだ。
アフリカに行きたいという人にはそうそう出会わないが、インドに行きたい人に出会うことは多い。そういう人たちには予防接種を含め、早めの準備がいかに大切かを訴えることにしよう。